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21世紀の世界に暮らすサピエンスたちを取り囲むのは、
かつて150人規模の社会で暮らしていた時には目にはかかれない数の美女と成功者のイメージだ。

進化心理学者ダグラス=ケンリックはそれを「心の飴玉」と呼び、
自然には存在しない"甘み"だから、くれぐれも食べ過ぎには注意すべきだと警鐘を鳴らす。→ pic.twitter.com/PDQ6OOcKW9
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“ 私たちの研究から読み取れるのは、要するに、男性ならばあまり美女を見すぎるとパートナーに対する気持ちが揺らぎ、女性ならばやり手の男性ばかり見るとパートナーへの献身の度合が低くなるということだ。“ https://t.co/kXa4ovYraX
“ だが私たちが暮らす現代社会では、芸能人や社会的な成功者はどうしたって目についてしまう。“
“ ハリウッドが市場に基づき人々の求めるものを提供してきた結果、映画やテレビ番組(『風と共に去りぬ』から『億万長者と結婚したいのは誰?』や『マッドメン」まで)は、地元のショッピングセンターで見かけるよりもはるかに美しい女性や、地位のある金持ちの男性で溢れかえるようになった。“ https://t.co/CisRLt1gwS
“ ということは、映画やテレビを見るのは、あなたのパートナーにとってよくないことだ────おそらく、あなた自身にとっても。“
“ 大衆雑誌を開いても、テレビをつけても、映画館に出かけても、そこには美しい女性と成功した男性にあふれた世界が待ち受けている。“ pic.twitter.com/9IH93ZB8Tz
“ 私たちの研究によれば、娯楽を得ようというこうした無邪気な試みは、ハリウッドに住んでいるのでもない限り、現実の生活で出会う人々を相対的に色褪せた存在に見せてしまい、さらには自分の自信も低下させてしまう可能性がある。” pic.twitter.com/rOCgogEhDx
“ だとすれば、国会議員に手紙でも書いて、外見も社会的地位も平均的な近所の人たちに同じだけのメディア露出を義務づける法律をつくるよう要求すべきだろうか?────あるいはむしろ、きわめて魅力のない、人生に失敗した敗残者でメディアを埋め尽くしてはどうか?“
“ そうすればテレビをつけるだけで、自分自身やパートナーについて考えても気分がよくなるはずだ。とはいえ、もちろんそうなったら、隙問の需要を埋めるべく、成功した美男美女ビデオの闇市場が登場するだけだろうが。”
“なぜ私たちは皆こうしたイメージに惹かれてしまうのだろうか?
私の推測はこうだ───人間の心は、美しい人やステイタスの高い人を探すように設計されているのだ。
というのも、私たちのご先祖は地元の美女や大立者たちをパートナーに選んだか、そうした人達と競争してパートナーを獲得していたからだ“ https://t.co/JTt34Px2FJ
“ 差し追った好機や脅威を認知するのは有益なことだ。もちろん、ご先祖が生きた時代にはテレビも映画も写真もなかったので、目にとまるのは生身の人間だけ。だから心的機構は本来の目的どおりの機能を果たすことができた。“
“ だがいまやそうした心的機構は過剰な情報に圧倒されている。
ハリウッドや広告衆界が流すイメージは、ある意味ベン&ジェリーズのアイスクリームの味に似ている。
アイスクリームの美味しさもハリウッドの魅力的なイメージも
現在とは違う環境で生存と繁殖を促す為に生まれた機構を活用しているからだ。
pic.twitter.com/yOUg486D1E
“ だが消費しすぎれば、どちらも健康を害しかねない。“
“ では、しがない一般人としてはどうすべきか?
進化が育んだ心的機構の前にはなす術もなく、意識する同もなく道を踏み外すしかないのだろうか?

いや、そうとも限らない。脂肪や砂糖の摂りすぎが危険だと理解した人は、食事をコントロールできる。“ pic.twitter.com/sugrSo9A6z
“ それと同様に、マスメディアが流すイメージの摂りすぎが危険だと理解した人であれば、「プレイボーイ」、「ビープル」などの雑誌、「セックス・アンド・ザ・シティ」、「ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ」などのテレビ番組にはまりすぎないようにコントロールできるはずだ。“
“ 私も研究のおかげで「プレイボーイ」は買わないし、ほとんどテレビをつけることもない。結果として、自転車に乗ったり本を読んだりする時間が増えた(本といっても写真のない、文字ばかりのやつだ。ただし下の息子にドクター・スースの絵本を読んであげるときは別だが)。“
“ 幸福度が増したかどうかはわからない。───だが少なくとも、自分の成功をドナルド・トランプと比べたり、妻の魅力をコンピュータで修正済みのグラビア写真と比べたりすることはなくなった。“ pic.twitter.com/kbF4rV4HSG
引用元

反応&感想

自分の人生ではけっして交わることのなかったはずの人たちの華やかな生活が問答無用で可視化される、SNS社会の人間は、嫉妬や憎悪のトリガーに絶えず指がかかっている。  https://twitter.com/Sapiensism/status/1327808090440224768 
「○○は美女だ」「いや、○○はそれほど美女じゃないだろ」みんな好き勝手言っていますが、美人や成功者の基準を引き上げまくっているんですよ。一時期「剛力彩芽 ブ」が流行りましたが、
よほどの面食いでないかぎりは、間違いなく美女です。  https://twitter.com/Sapiensism/status/1327808090440224768 
ヒトが知人として覚えておけるダンバー数(約150人)を超えた人数を各種メディアやSNSなどで知ってしまうと、細かい人格や特徴がそぎ落とされた、最高に理想的な人物像や逆に最悪の人物像がモンタージュ写真のように記憶に残り、リアルに会う人物と比較して落胆したり誤った好意を抱いてしまうのかも。  https://twitter.com/Sapiensism/status/1327808090440224768 
インターネットも同じ。
もっと現実を見るべきだよなぁと思う  https://twitter.com/Sapiensism/status/1327808090440224768 
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