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阪神淡路大震災は「PTSD概念の普及」という点において、
日本の精神医学の現代史上、重要な意味を持つとされる。


ヨーロッパでは第一次世界大戦の西部戦線で「発見」された「戦争神経症」、
アメリカではベトナム戦争帰還兵の精神病理からPTSD概念が提起されたが、
日本では実際には戦時期に多くの兵士が→
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精神疾患に苦しみ「未復員」と言われた精神病院への長期入所者も存在したにもかかわらず、
なぜPTSD概念は阪神淡路まで「不可視化」されていたのか
というのが中村江里『戦争とトラウマ』の問いであった。
しかし、この問いを裏返せば、

なぜ阪神淡路大震災においてこそPTSDが日本においてはじめて広く「可視化」されたのか(これへの答えは中村著には用意されていない)
という問いを立てることもできるだろう。

このことも、どこかの段階で歴史的に位置づけられることになると思う。
引用元
補足
労働環境という文脈でPTSDの概念は不都合だったのか?  https://twitter.com/shoemaker_levy/status/1218539290684051458 
エコノミー症候群やクラッシュ症候群も、阪神淡路大震災を契機に学んだなぁ。  https://twitter.com/shoemaker_levy/status/1218539290684051458 
クラッシュ症候群(瓦礫に長時間挟まっていて、助け出した時に起こる腎障害)も、広まったのは阪神淡路大震災でしたね。第一次世界大戦の時にはあったようですが  https://twitter.com/shoemaker_levy/status/1218539290684051458 
見ていなかった/見ないフリをしていたものが、災害を通じて、見ざるを得なくなったことで、普及が進んだということかなぁ。
不可視/不可触という問題は根深いと思う。
 https://twitter.com/shoemaker_levy/status/1218539290684051458 
昨晩のNHKドラマ、「心の傷を癒すと言うこと」を見た。
とてもいいドラマだった。

当時まだあまり知られていなかったPTSDの阪神淡路大震災での治療に奔走された故・安克昌医師の話。
柄本佑さんの演技も尾野真千子さんはじめ脇の役者さんも素晴らしかった。

#安克昌 #心の傷を癒すということ #柄本佑
ヒストリーチャンネルでやってた、『黙示録:カラーで見る第一次世界大戦』で、
自軍の帽子を見せても何ともないのに、敵兵の帽子を見せると子供のように両手で口を覆うようにして怯える患者のフィルム見たときは衝撃的だった
 https://twitter.com/shoemaker_levy/status/1218539290684051458 
@shoemaker_levy 明治生まれの職業軍人だった我が祖父は、1900年生まれ。
1917年帝国陸軍入隊、1918年シベリア出兵従軍。
日中戦争では、中国本土の最前線で戦闘。
なんとか生きて帰国。
だが老後、夜な夜な悪夢にうなされ、寝室を徘徊していた。
今で言えば典型的なPTSDだろう。

彼は私に話した。「もう戦争したらいけん」
昔、戦争に行ったじぃちゃんは家に帰って来るとすぐに道庁の仕事に復帰できたけど、よくもまぁ軍人でもない、一般の会社員、公務員、商人、農民、漁師が武器を持って戦うなんてメンタルがおかしくなるよな。  https://twitter.com/shoemaker_levy/status/1218539290684051458 
原爆被爆体験者のPTSDと心的ケアなど、戦後60年以上経って普及した印象。
市街そのものが未曽有の地獄絵図と化したケースであるにもかかわらず、医療のテーマとしての認知は遅すぎたのではないか。

原爆症の治療が優先された事を考慮しても、我が国のの精神医学の遅滞だと感じずにはいられない。  https://twitter.com/shoemaker_levy/status/1218539290684051458 
戦争とトラウマ
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