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「アスペルガー文化圏」と「忖度文化圏」が存在する

最近、カサンドラ系の人のツイートもよく見ているのだけど、
言外の意図がたくさんあってそれを察してもらいたい気持ちが強い人
ASDで文字通りにしか言葉を解釈しない人との組み合わせで、
察してもらいたい側が病んでいくパターンがあるよなあと感じているのでありました。
カサンドラについて語られる時にさらりとASD文化という言葉を使われ

自己紹介にミルトン・エリクソンと明記されている

mentane さんに

もはや赤の他人とは思えないレベルで親近感を感じていることをここに表明しておきたいと思います笑
ASD文化圏(ASD・文字通り・メッセージ主体)と
忖度文化圏(定型発達・裏読み・メタメッセージ主体)がある、

なんていう風に考えておくと
色々とすれ違いが説明しやすくていいかなと思って使っています。
どうぞよろしく!
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2つの文化はすれ違う

忖度文化圏の人は人間の内心はわかるし、
その前提で間接的な言い回しで要求を伝えたり、受け取ったりする。

アスペルガー文化圏の人は人間の内心はわからないし、
言葉を文字通りの意味で発信、受信する。


異なる文化圏の人間がやり取りすると様々な誤解やトラブルが生じやすい。
忖度文化圏とアスペルガー文化圏で日本を東西に分けて棲み分けたらだいぶ楽になると思われる。
ぼくはアスペルガー文化圏の住人になりたい。
言葉を文字通りに解釈するだけでいいのは大変に気楽だ。
別に気のきかない人の集まりでいい。
忖度文化圏で過ごすとかなり消耗する。

会話における『なんで』の解釈の違い

アスペルガー文化圏の住人のぼくとしては
「なんで勉強しないの?」のような「なんで」について

「その『なんで』は単に理由を問う『なんで』ですか?それとも『勉強しろよ、ぼけ』と相手を非難しつつ、行動を促す『なんで』ですか?」

と常に確認したい。

経験上、9割は後者の意味である。
カウンセリング場面ではよく「なんで」「なぜ」の真意をぼくは確認する。
本当は腹を立てていることに自分で気づかないようにしながら、憤りを伝えるよい方法として「なんで」「なぜ」を人はよく使う。
その感情を自覚することで自己理解が進む。
「問題解決に役立ちそうな問いを立ててみて」とクライアントに言うと
「なんであの人はああなのか?」と問いを立てる人が多い。
「理由がわかれば問題は解決しなくても満足?それとも理由を参考にして問題を解決するために理由を知りたいの?」と尋ねると本人はそれが問いではなく不満の表面だと気付く。
「なんで」よりも「どのように」「どうやって」「何を」という方が具体的な解決には近づきやすい。
理由や原因を探ることは時に役立つけど、それがわかったからといって問題は解決しないことも多い。
「なんで」の大半がこういう使い方なので大学のゼミとか、
「なんでその式が導かれるのですか?」
「すみません。間違えました」
「???」
というチグハグな会話が発生する。
理由を聞かれて理由を説明すると、「口答えするな!」と言われる謎。
きっと9割の体験に基づいているのでしょうが、「あなたを責めるつもりではなくただの疑問だけど」を付けてても"怒られる"と構えて話し合いにならずに勝敗に持っていかれるか、頑なに口を開かなくなる人の場合。
それこそ言葉通り受け取ってほしいので、お互い実は言葉以上のことを捉えてますよね😅
shiitsubu はい。

忖度文化圏では言葉を文字通りの意味で捉えないので、裏読みして警戒しますね。

ここで文字通りに受け止めて率直に語っていたい目に合う人(アスペルガー文化圏の人)のことを「脇が甘い」と理解するでしょうね。
いち発達圏の私は
単に疑問から発するなんで?
を連発した結果、後者の意味だととられ嫌がられた経験数知れずです‥。
SouthernHotSea ぼくも昔、そうでした!最近は気をつけています。
逆に、アスペの息子になんでなんでなんでなんでって連発されてものすごく責められ非難されてる気分になってしまうのですが、息子はただ単に理由を知りたいだけのようです。
私はイライラし、でも息子はイライラさせたいわけではないらしい…相容れない物を感じます。
ninpkaraikuji 文字通りに理由を尋ねられていると考えればいいのでしょうけど、それはそれで不慣れな人には難しいみたいですよね。
裏読み癖があると。なかなかうまくいかないですね。

「文字通りに読む」VS「隠れた意図を察する」

忖度文化圏にいると忖度されないことにものすごい怒りを感じたるするので要注意よね
他者の言ったことを言ったとおりに受け取る人と他者の言ったことを
「つねに自分に対する働きかけ」だと受け取る人とはかなり相性がよろしくはない。
忖度文化圏とアスペルガー文化圏では作法が違ってすれ違うことがある。
しかし、忖度文化圏内でも度を過ぎて裏を読む同士の組み合わせだと、
同じ作法だがレスリングでのバックの取り合いみたいなありもしない意味の読み合いで「本来一往復で済むやり取り」が何往復してもなかなか終わらない
忖度文化圏の人で言葉を文字通りに理解することができない人は結構おおくいるから、
文字通りに言葉を解釈する技術を教えるぼくのような仕事がそれなりに成立したりする。
そういう意味では少数派のアスペルガー文化圏に所属していて良かったと思う。
希少価値が生まれるから。
「アスペルガー文化圏」、アスペルガー文化圏の言葉っぽくて良さがあるな
アスペルガー文化圏に住みたい
私もアスペルガー文化圏の方が上手く生きていけそう
あはは。
私は、真ん中より少しアスペルガー寄りの文化圏くらいがいいな。
しかし、どちらかの文化圏に住まねばならない、としたら、アスペルガー文化圏かなぁ。
アスペルガー文化をデフォにすれば忖度の得意な人はそこで「普通の人にはない忖度力」を発揮して一歩抜きんでることができるので得だと思うのだが、
何故か「あって当たり前(得はしない)」「無いと損をする」みたいな減点法になってしまうような。
Asailuck 「自分ができることは他人もできる」と思ってしまう人が必ず出ますね。
自分ができるからといって他人ができるとは限らないのに。
逆に忖度文化圏の人も大半は言葉を文字通りに解釈することができず、つい裏読みして考えてしまうから、そういう人はアスペルガー文化圏では落ちこぼれになっちゃうのかも。
忖度文化圏でもレベルの高い人は相手を見て必要があればいつでも言葉を文字通りに解釈するし、アスペルガー文化圏でもレベルの高い人はパターン学習による繰り返しで忖度文化圏の背後にある暗黙のルールを明らかにし、対応する。

忖度文化圏とアスペルガー文化圏の底辺層同士がぶつかると悲劇。

我々は分かり合えるのか

忖度文化圏でもコミュニティが違うと忖度の仕方、流儀がだいぶ違うのだよね。
ヤンキー忖度とサラリーマン忖度と港区女子忖度とでは裏読みの仕方や先回りした対応として期待されるものが全く違う。これが忖度文化圏における方言なのだと思っている。
忖度の達人は、どんなコミュニティに所属しても速やかにそこの方言を理解して、そのやり方でコミュニケーションが取れるのだろう。

多分、こういう器用な人はASD文化圏の文字通りに解釈する言語もすぐに理解して使いこなせる。
言語習得能力が高いとはそういうこと。
相手が期待する対応をしないとき、
その原因が「相手がASD文化圏だから」なのか「異なる忖度文化圏だから」なのか、区別する方法はあるのかな。

文化圏の越境時(思想や哲学の学習も含まれる)にはASD的な振る舞いしかありえないのではないのかなぁ。
その通りで文化圏の越境時には誰でも最初は「空気読めない」「この世界のお作法がわかっていない」「会話の文法も理解できていない」みたいな状態になりますね。
その入門時の振舞い方が何となくうまい人、下手な人とか、しばらく時間が経った後の学習速度の違いなどはあるでしょうが。
mentane なるほど… そう考えた上で、それぞれの文化圏を相対的に扱うのであれば、カサンドラ症候群の人は文化圏の越境が苦手な人だと捉えることもできる気がしますね。
私もアスペルガー文化圏に住みたいわ。(笑)
mentane先生の発信のすごくいいところは,従来の発達障害関係の発信にやたらとついてまわる「こちらがおかしいのはわかってますよ,少数派ですよ」みたいな変なへりくだりがないところ.
フツーに対等のテンションで「忖度文化圏って面白いよね」とやるの,社会インフラの整備にすごく効くと思う.
実際あのように説明されると「フツー察するじゃん」みたいな呪いが解けて,
「なんでこんな非効率なコミュニケーションがいいと思ってたんだろ」ってなる人も結構いるので,めちゃめちゃ有用と思う.
すばらしい
引用元
心でっかちな日本人 ――集団主義文化という幻想 (ちくま文庫)
山岸 俊男
筑摩書房
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