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ADHDの「利他的動機付け」とは

ADHDは他人のためなら覚醒するという「利他的動機付け」研究が話題に
ADHD人のためなら覚醒する説
・自分の部屋は掃除できないけど人の部屋は掃除出来る
・自分のスケジュールは管理出来ないけど人のは出来る
・人助けがしたいという意欲がそもそも強い
「ADHDは人のためなら覚醒する」説については

『利他的動機付け』というテーマで論文も書かれており、

『ADHDの子供は他人の笑顔や感謝の言葉を報酬にした時、健常者よりも一時的にスペックが上がる』

という結果が研究によって実証されていたりするんですよね
利他的動機づけはADHD傾向が高い人の作動記憶を改善する

ADHDの利他的動機付け

ADHD自童の認知的コントロール能力は 他人の笑顔や感謝の言葉のような社会的報酬が期待されるときには健常児童よりも大きく改善する (Kohlset al.,2009 ) ADHD傾向の高い人ほど 他者の利益に対して強く動機づけられるのかもしれない 。
(中略) 行動に落ち着きのないADHD患者に対しては ,自分自身に対する報酬ではなく,他人の利益や喜びが期待できるような社会的状 況で認知的コントロ ール能力をトレーニ ングするほうが有効かもしれない 。
出典:https://ci.nii.ac.jp/naid/110009803281
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これ面白いのは逆に

「自分への金銭的報酬が期待できる場合には、
ADHD傾向が高い人ほど認知能力が下がる」

という研究もあるんだよね。

以前にも「ADHDは突然の報酬を回避する傾向がある」という研究もあったりして、

”自分への報酬”をうまく認知できない
という特性が一貫してるっぽいんだよな
作動記憶と空間認知が一気に底上げされてる結果からすると、

『他人の事なら”よく見える”』
すなわち
『自分の事にはリアリティを感じないが、他人の事なら現実的に検討できる』
という状態なのかな。

単純に強い動機付けによってモノアミン系がドライブした結果全体のスペックが向上した、とも取れるけど
『非日常パワー』
『お金だけじゃ動けない』

このあたり含めるとやはり「やり甲斐搾取」との相性の良さが危惧されますね…
少年漫画の主人公テンプレにいそうな、誰かのためにとてつもない行動力を発揮する癖に普段はちょっと抜けてる的なキャラを思い出した。
人に頼まれると自分の課題投げてまでやっちゃうのってそういう事なのかな…
お金や生活のために働くって考えると脳みそが全く動かなくなるのはADHDだからなのか・・・?
めちゃくちゃわかる、
友達のバースデーカードやプレゼント企画、人が喜ぶ事の優先順位が高くなって仕事を飛ばしたくなる。
仕事はするけど請求書を送るなど先延ばしにしてしまうし、入金の確認とか、そもそも金について考えるのが苦手...お金大好きなのに嫌いな時がある。
「ADHDは人助けがしたいという意識がそもそも強い」

それ、ほんとそれ、マジそれ、ほんとそれ。


で、そういう場面になると居ても立っても居られなくて、120%の力を発揮してしまい、結果的に色々しわ寄せが来たりしてあかんやつ…。
当事者会の発達あるあるで出た
「謎の正義感」とも関係ありますかね?
それね、他人の痛みが自分のことのようにわかるとき。スイッチが入る感じ。あります。
自分のことには無責任。・・・なんだけど、他人のことには責任を感じてしまったりする。それ、とても気を付けなくてはいけないことですね。
ブラック企業に悪用されそう・・・、もうされてるかも?
こんな論文なんて公開したらADHDの人たちを俗に言う「やりがい」で働かせるブラック企業が出てきそうで怖いな
これってつまり幼少期に親に暴力や暴言を浴びせられて周りの大人の顔色を伺っていた名残では

自己肯定感の欠如から来る自己の報酬への執着の無さもそうじゃない?
成功体験が少ない(褒められ慣れてない)から人から感謝されることに健常者にはない達成感を感じるっていうのは実際あると思いますけど、自分は親に暴力や暴言をふるわれた経験はないので他の方が指摘している通りやや言い過ぎというか決めつけ過ぎかなという印象も受けます。
俺がADHD気味だから言うけども
ようするに

他人に認められて来なかった経験から他人に必要とされる=承認欲求が満たされるから動ける

ってのはある、あった
報酬が自分への評価だと実感してからは大分考え方が変わったけど
生まれついての自己犠牲体質かぁ……
ジャレド・ダイアモンドによると、人種問わず人類の9割は平凡だけど、1割は善悪問わず極端な人がいて、そういう人たちが歴史を動かしてきたそうで。

このような利他的な人たちも人類に貢献してきたのでしょうなぁ ( ゜ω゜).。o0(皆が我先に逃げ出すような危機に対し、ひとり残って立ち向かうとか
「多様性は種の存続のために必要」説と考え合わせると、ADHDの方々は人類存続のための鍵になる存在なのかも知れませんね。

利他的になる理由「セルフモニタリング能力の欠如」「報酬回路のバグ」

たぶん、そういうのとは違うと思います。

自分のことがよく分からないんですよ。
これ単に、自分のことは単にいつもの先延ばしにして考えないようにしてるだけ、なのかもよ
わかる。でもこれは優しさとかではなく、
行動の理由がハッキリしてるからだと思う。
他人の事は割と「すぐに確実にやらなければならない」という事がわかりやすいかもです…
なぜなら目の前で相手の人が待っているから。

自分の事はそれをしないとどうなるかっていう先の見通しをつける能力がないので
「自分の事だからまあどうでも」っていう認識で終わりがちなのかも…私の場合は。
「他人のためになら頑張れるADHD」の中には、
メモリ不足からくる見通しの悪さで他人の人生に対する想像力が働かない一方で、
目先にある「その他人が喜ぶ(ように見える)」とか
「俺は良いやつじゃんって思える」といった「届きそうで分かりやすい快楽」
「ゴールであると設定する」タイプがいると思う。
これを微妙に違う角度から言及すると、

期待されていることはできなくて、期待されていないことを期待以上にやるのがADHD。

つまり上司から求められるようなことは無意味な完璧主義が邪魔して作業を進められない一方で、人からのお願いごとは「できなくて元々」という前提があるからむしろ頑張れる。
ADHDの他人のことなら覚醒するという特性の要因としては、自尊感情の欠如とかそういう問題以前に

『対象から距離をとることで全体が見える』
→『自分のことは距離が取れない=全体が見えない』
→『見えていることは取りかかれる』


というロジックな気がしますね。
またADHD族が好む報酬システムは
『Aのために今Bする』という入力に対して出力がダイレクトなシナリオであるため、

『目の前にいる人のためにこれこれをする=ミッション成功!』
というシンプルなサクセスストーリーにコミットする事を好む、というのもある。


(一般的にはAとBの間に社会が介入する)
「自分の事」になると距離が取れなくなるのはワーキングメモリの可視領域の問題もあると思うのだが、もっと根源的に『自分というアイコンが暗転しており、カーソルを合わせられない』みたいな自己概念への盲目という病理もありそう(退却神経症とか離人症に発展するやつ)
ADHDって基本的に「反応する」ことばかりやっていて、「決断する」というプロセスの経験が極端に少ない(というか避ける)傾向があるので、世界に反応し続けるだけで自分の内面がお留守になりやすいんですよね・・・
うわこれめちゃくちゃ共感する。
外へ外へ関心があるから自分のこと置いて行っちゃうんだよな。
自分は自分が一番よくわからない。
わかるマン
行動原理が常に他者だから急に採用試験とかで「自分」を求められると
そんなのわかんねーよ今まで自分のために生きてきたことないのに
ってなるんですよね
これ実際に嫁に言ったせりふですが
これはわかるなあ。
仕事で壁にぶち当たったとき、頻繁に「自分を他人の目線でアドバイスする」というメタ認知的なことをやってた。
「UKチームのBillだったら何て言うだろう?」とか。
何かを見るのに一定の距離がいるみたい。
「他人のこと」は、フォーカスすべきところが一点に絞られているから効率よく取り組みやすいのではないかな…と考えたりします。

(自分もADHDの傾向はあります)
ADHDの人は見えないものが認識しづらい傾向にあるので
他人は見えるけど自分の体は見えないから自分に対しては行動しにくいのかも??
それでなんとなく助けた気になって、引き際がわからなかったりして結局場を荒らしちゃったりするんですよね。
意識して自分を見とかないといけないのに「意識する」が難しいし。

ADHDの「誰かのために」は危険説。

「誰かのためなら身体が動く」についてですが、
本当にやめた方がいいですよ。

慈善に走って大爆発する発達障害者本当に多すぎるし、僕自身にもそのヘキは多々あり、だから「商売でやる」って規範を自分に課してるところはあるので。
本当のことを言うと、金はモチベーションとして実は弱いし、金のために本気出せるってのは一つの才能。だから、自分の内なるところで燃える炎と「金を稼ぐ」というものを繋ぎ合わせる理路を作り上げることがとても大事。
子どもを救おうとするの、僕はあれ絶対に自分を救おうとしてたしびっくりするほど体が動いたけど、あの力そのままでは継続性のあるモデルは組めない。

みんなで幸せになるためには善意のその先が必要。

忘れないようにしたい、よく忘れるから。
誰かを救える奴ってのは、飢えて動くことも出来ないやつふたりのまえで、
自分の分の食いモンを腹に突っ込んで、メシを探しに行ける奴なんだ。


僕にはこの覚悟がなかった、だから失敗したと今では思ってる。
飢えた無力な人々の前で、あなたのポケットにカロリーメイトが一つだけあるなら、あなたはそれを食べなさい。
飢えた人を救うために、あなたは食べなければなりません。

そういうことをね、学んだ気がするよ。
ほんとこれその通りで、

人助けが大好きなADHDさんは視野が狭いので、周りが見えてないまま行動を起こす事がままあるんですよ。

結局、人助けがオナニー的な行為に陥りやすいの。
だから気をつけないといけないし自分が今しようとしてることは本当に相手や周りのためなのかって事を考えるメタ視点がいる。
みなさん割とADHDの利他ブースト特性についてポジティブな反応を示されてますが…
行動として美徳である事と、結果として利得が発生することは全く別ですからね…。
感情や感傷で自分を顧みずに利他行為をブーストさせちゃう人は
「自分に対して潔癖」という矜持が燃料だと思うのですが、
結果を差し置いて自分一人が潔癖であろうとする人というのは
多くの人を不幸にします
『他人のために自分を犠牲にする』という信念だったり
『自分が得をするのは卑しいことだ』という矜持だったりを胸に抱えて何かをやる人というのは、
他人の事を見ているフリして
実は自分の内面の宝物の事しか考えていない人生の芸術家サンだったりするので、
それはとても冷たい事ですよね。
ADHDの『他人のためなら頑張れる』というのは、

言い換えれば『自己保存に対する無責任』という負の特性であり、

『自分の利益を取る』という当たり前のことを”できない”のだから、
それは”頑張って矯正する”必要がある。

『自分のために利益を取る』がちゃんとできたADHDは
社会的に褒められるべき
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