smile (2)
認知症の患者さんがだるそうで心配で「しんどいですか?」などと聞いていたんだけど
「大丈夫…」と我慢してる感じで、
そういえばこの人は長野の出身だったな…と思って

「えらいですか?」
「ごしたい?」

と聞いてみたら、ぱっと困った顔つきが変わって

「そう、そうね〜、ごしたいのよ」

と頷いてくれた
症状はあってもそれに合う言葉が見つからないという状態だったのかもしれない。

依然長野県で医者をやっている人と話していたときに
「えれぇごしてぇ」や「ずくがでねぇ」という表現について、
その「そうとしか言いようのなさ」「言い換えが難しい表現」
と教えてもらっていたのを思い出したのだった。
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加えて、何というか、
認知症 特に高齢の認知症患者というのは、
私は回想法的に関わるのがいいんじゃないかと思っていて、
過去の言葉や過去の出来事をひもとくようなやりとりをするようにしてみているのですが、
この方言による投げかけというのもそれに当たると思う。
津軽弁の「ひずねぇ」と同じ同じ~(笑)
えらいこっちゃでごしたいから寝っ転がっていたいのよ…
飛んでけないのはずくなしだからじゃねー
あー。愛知県民としては「えらい」が一番しっくりくるので、そう聞いてもらえるとほっとしますー。
疲れたとかだるいとかとは何か違うんですよねぇ。
聖書のバベルの塔の話を思い出しますね。
『方言』程度の差でも『意思疎通』を阻害し得る‥‥。
言葉が乱れれば人々は意思の疎通すらも出来なくなるのでしょうね。
言葉と感情と記憶は不可分なのだなぁ。
『孤独』は言葉ひとつで成立してしまうのかもしれない...
言語が違えば、世界も違って見えるわけ
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