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「彼女がいればもっと素敵な自分だったはず!」って、

彼女は起死回生の万能アイテムではないし、ただのひとりの人間なんだけど…

人間関係の経験が乏しい人、

自分で自分を肯定できない人ほど、

「彼女」という存在を地味な人間関係の積み重ねの先にある面倒臭くて具体的な人間ではなく、

「少なくとも一人の"専属の女"を捕まえることができた」

社会の万能合格メダルか何かのように勘違いしてしまう…


というのがまた哀しい。

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あるいは加藤被告にとって「彼女」とは、
それさえ持っていれば誰も彼を見下さない合格メダルであると同時に、
欲しいときにいつでも温もりと安心をくれる、

ライナスの毛布のような存在としてイメージされてたのかもしれない。

…それは一人の生身の他人に幻想を抱きすぎ、ではあるんだが。

多くの人は親に甘え、ケンカもし、小学校の友人と無二の親友の誓いや「絶交」を繰り返し、幼い恋の告白をし…

そうやって、

親含めて「自分の欠落を無償の愛でピッタリ埋めてくれる他人」なんてものはこの世にいない、だが少しの寂しさを抱えたままでもこの世界は悪くない場所だ、

と学ぶのだが。

加藤被告の生い立ちを報道なんかで読むと、

子供が他人の面倒臭さを学ぶ「最初の一歩を踏み出す」最低限の基本的信頼からしてズタズタにされてた、最悪条件での人生スタートだったんだろうな、とは思う。

だから、「彼女」という万能合格メダルにしてライナスの毛布を求める気持ちも分からないでもない。

けど、それは必ず失敗する道だ。

なぜなら、自分とは別の意思も人生もある他人というものの現実とかけ離れてるから。

合格メダル兼ライナスの毛布として求めたのが「彼女」でなく「彼氏」であったとしても、失敗する道だ。

これなんだよなあ...真理...

そう、自分にある穴をピッタリ埋めてくれる他人はいない。
穴のある自分で充分だと受け入れると、ひと時の交流を楽しめる。

恋人は社会の万能合格メダル、
心に言葉が刺さって死ぬんじゃないかしら
ワイももうあと一歩で加藤になっちゃうのかなぁ、メンタリティが。

地域にもよるんだろうけど
現実問題として地方では「良いトシこいて彼女もいないのか」みたいな価値観は割と普遍的に存在するし
恋人や配偶者の存在が実際にある種の合格勲章として機能している以上そら仕方がないよねみたいな

恋人や配偶者、もしくはそれらがいた過去の有無が一種のライセンスとして機能するような場面というのがあって(概ねアレな環境が多いのだが)、それが結果的に承認に繋がるみたいなのもあると思うんですよね

経験がライセンスというか、ステータスとして機能することは否定しない。

ただ、自信が付くだろうからと彼氏/彼女と付き合ったからといって、
必ずしも自信と結び付かず、
より自信を失ったり、拗らせてしまうことがあり、目的と手段を混同していると危ういよね。

「希望と絶望の相転移」だよ。

男性にとっての「合格勲章としての彼女」的な価値観と対をなすのは、

女性だと「私の全てをさらってくれる白馬の王子様」になるんだろうか。

このあたりを深く掘り下げると、きっと世の中の裏側にあるものが透けて見えてきそう。

世の中には、

女性に対して
「白馬の王子様幻想から抜け出そう」
というメッセージを持った作品は見受けられるけど、

なぜか男性に対して
「彼女は合格勲章ではない」
というメッセージを発する作品は極端に少ない気がする。

この辺りの事と、フェミニズムの方々の主張の関係性なんかも、考察すると面白そう。

確かに女児に対し性差別構造に屈しなくていいというメッセージを送る作品はあるが
男児に対し性差別構造を君も一緒に壊していこうというメッセージを送る作品はなかなか無く切望してる。
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「トロフィー・ワイフ」って言葉がそれに該当するような気もするけど、でもこの言葉も結局「そういう女を手に入れてこそ本物の男」的な価値観の強い社会では、批判ワードにはなり得ないかも。
(あと「トロフィーなんて贅沢は言わない、“献身的な女”でありさえすればいい」とか思う男性も多そうだし)→

確かに男性が主人公の物語って、ハッピーエンドにはトロフィーワイフがつきもの。 幸せになる=意中の(一般に美しいと言われる、周囲が羨望する)女性を「手に入れる」 という価値観の押しつけは、男性に対してより根深いのかもしれない。

男性が主人公の物語にも、お一人様最高!とか、周囲の評価に惑わされずに僕はこの人と愛を貫くんだ、みたいなメッセージの作品がもっと出てきてもいいのにね。 僕としてもそういうストーリーに勇気付けられるのに。

結局「強者男性が圧倒的に強い決定権を持つ社会」

では、

「“妻”や“彼女”は、その女性を“所有”する男性に人並程度の価値があることを示す証明書ではないし、また、その男性を無条件に受け入れてくれる聖母でもないんですよ」

というメッセージは、

「とにかく女が欲しい」男性には届かないのかも。

しかし女性は、王子様が来ない!王子様をあてがえ!なんて騒がないからね。

男性は他人任せな感じがするけど、女性は(医学部入試じゃないが)そこでも能力高いよ?
必要なら自分磨きしたりコミュニケーションスキル上げたりを考えるよね。

「彼女は合格勲章ではない」というメッセージを発する作品とやら、
そもそもストーリーとしてどういう方向に持っていくのかよくわからない感あるんだけど
ヒューマンドラマとかそっち方面になるのかな

結構あるっていうかいまトロフィーワイフ的なストーリー作ると即座にポリのコレで抹消されますよ

様々な作品を消化されてみては

「白馬の王子様幻想から抜け出そう」がエンパワメントたりうる何かを持っているからエンタメとして成立するのかな。

白馬の王子様は一緒に暮らしてみたら亭主関白だったっていうのが皮膚感覚で理解できるから?

私もこの元tweet読んで思ったのは、
これ男女ひっくり返したら少女漫画によくあるパターンちゃうの?
だなあ。

「誰かの唯一無二の存在になりたい」って割とよく目にするものじゃないかなあ。

みんなそんなどストレートに言わへんだけで。

少女漫画でよく「何の取り柄もなく地味な私が、学校1のモテ男になぜか告白されて〜」みたいなのあったし、で、なんかその理由がちっさい事だったりするけどモテ男はそれ見てて

花壇の花に水やってたとか、捨て犬に雨の日傘差しかけてたとか、お地蔵さんに笠あげてたとか、

なんかそういう『自分』をちゃんと認めてくれてて、
「そんなお前が好きなんだ!」とか言ってくれる異性がっていうのと、
どれほどの差があるのかわからん。

けど、それが無いからって事件は起こさへん。

だいたい恋愛のあれこれに、

本当に皆が皆『生身の人間としてちゃんと相手を見てるのか?』

って私は常々疑問としてあるけど、普通はそうなのかな。

だったら一目惚れってのは何なんだろ。
あれは良くて、これはダメってのがよくわからん。

なんで少女漫画の一目惚れは良くて、
「誰かの唯一無二の存在になりたい」はダメみたいになっちゃうのか。


というのが、こうパッパッと感覚的に分けられる人はもっとなんつーかちゃんと恋愛できてそうだなあとは思うんだけど。

『人間関係の経験が乏しい人、自分で自分を肯定できない人ほど、「彼女」という存在を地味な人間関係の積み重ねの先にある面倒臭くて具体的な人間ではなく、「少なくとも一人の"専属の女"を捕まえることができた」社会の万能合格メダルか何かのように勘違いしてしまう…』


ての


凄いdisり具合やな…。

恋愛を合格メダルのように見てしまう人が出てくるの、
正にこういう視点からの社会的見下しがナチュラルに成立してるからではないか


って気もするんだけど、

それを言い出しても何が変わるって訳でもないんでしょうね…。

たぶんこの発話者、
自分は彼女を『地味な人間関係の積み重ねの先にある面倒臭くて具体的な人間』として認識している、と自負してるんだろうけど、

それって

彼女との関係を『社会の万能合格メダルか何かのように勘違いしている』とどれぐらい隔たった話だと思っておられるのかしら…。

かなり謎。

「自分は成熟した人間」
と思っていそうな人から語られる人間関係論、
悪意はないのかもしらんけど
割と聞いてて強い嘔吐感あるなー…。

Werth 社会における恋愛、めんどくさい人間関係を日々処理して維持できる能力試験みたいな認識がある。非モテに押される烙印とはそういう能力の欠如者という判定だと思っている。

BlueSiberia 資格試験みたいにしておいて、
その試験監督官ヅラした人が「そういう発想だから受からないんだ」て説教しに来るの二重三重に人間の尊厳を奪われているのではないか、て気がしますね…。

何なんだあの人らは。

恋人のいない人間に対してはいいようにマウントを取っていいと思っている人は多いし、
それが「社会の合格メダル」を生んでいる自覚は欲しいですよね…。
自分からそういう構造を作るのに荷担しておいて
「だからお前は駄目なのだ」
てマウントすんのやばくないですか、というか…。

何なんだ…ほんともう…

しかしなあ、加藤智大事件を引き合いに出してこういうこと言うの、

苦しんでいる人間を一層貶め、苦しめている感じがあり、

そういう人間が大量虐殺に走らざるを得なかった背景について一層虚しい理解がある…。

「彼女が欲しい承認欲求のつよい男」

という構図を作るのは簡単だけど、

これは孤独に関しての話と思った方がいいと思う。

死刑囚の言葉だからこその反応なんだろうけど、
「必要としてくれる。選んでくれる人がほしい」
というのは
自殺した人などの遺書などにも普通に存在する文言。

恋愛がクソな人生を覆す銀の弾丸になるとは限らない

てのは事実だと思うし、そういう夢想には釘刺しといた方がいいかもしらんけど、

自分を理解してくれる人生のパートナーがいてほしい、
つーの結構人間の尊厳に関わる話だと思うので、

丑の刻参りかよってテンションで釘乱打せんでもとは思いますよ…。

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