「絵」は自己防衛のための手段。『映像研』作者・大童澄瞳、発達障害と向き合った20年

632dc74374a0e180d913e0d888e2c0bc


水上に建てられた架空の高校を舞台に、アニメ制作に情熱を注ぐ3人の女子高生たちを描いた漫画『映像研には手を出すな!』(以下『映像研』)。

架空のメカや空想世界の設定画が次々と公開されていく一方で、作り手のこだわりや葛藤も生々しく描写されており、その読み味は唯一無二。全クリエイター必読の異色作である。1月からは湯浅政明監督によるTVアニメが放送中だ。

原作者の大童澄瞳(おおわら・すみと)は、なんと本作がデビュー作。発達障害であることを公表しており、小学生の頃から生きづらさを感じていたという。不登校や引きこもりの経験を経て、社会を生き抜くための手段として、絵を描き始めたそうだ。

そんな大童がアニメーターを志し、漫画家となり、『映像研』を生み出すまでのストーリー。こちらもかなりの異色作です。

https://news.livedoor.com/article/detail/17783435/
スポンサーリンク
「絵」は自己防衛のための手段だった

ー学生時代はアニメーター志望だったと伺いました。昔から絵を描くのが好きだったんですか?

幼少期はさほどでもなく、ちょこっとラクガキをする程度だったと思います。ちゃんと絵を描き始めたのは中学生になってからですね。

ー何かきっかけがあったんですか?

うーん、一言でまとめると「自己防衛の手段が欲しかったから」です。

ー「自己防衛の手段」ですか?

はい。というのも、僕は小学生の頃から学校にあまり馴染めなかったんです。勉強も得意じゃないし、運動でスターになれるわけでもない。宿題をよく忘れるし、それで友だちからもいじめられていたんです。自分をいじめてくるやつを「友だち」と呼ぶのもおかしいんですけど(笑)。

ともあれそんな環境でしたし、僕自身も劣等感を抱えていたこともあり、それでだんだんと精神的に追い詰められていって。
学校に行かなくなったんですね。
小学1年生の頃にはもう学校に行くのが嫌だなと思っていて、高学年になる頃には行ったり行かなかったりの繰り返しになっていました。

ー絵が「自己防衛の手段」というのは、周囲から認めてもらうための手段として磨いていったということですか?

はい。不登校児ではあったんですが、「社会復帰しなきゃ」という気持ちはずっとあったんですよ。両親も協力してくれて、環境を変えるための転校も2回経験しています。そのときに、誰から見てもわかりやすい特技を身に付けていれば、みんなと馴染めるんじゃないかと思って、それで絵を描こうとなったんです。


「絵」は社会を生き抜くためのツールでもある


ー大童さんはご自身のTwitterで「発達障害と診断されたことがある」ともおっしゃっています。不登校がちだったことは、それも関係があるんですか?

あったと思います。僕の場合だと、言語や図形、空間なんかに関する能力はかなり高いんですけど、その反面、計算したり漢字を覚えることは壊滅的に苦手なんです。足し算や引き算など、同年代の子が当たり前にできることがまったくできないというのは、やっぱり精神的に落ち込みますし、いじめの対象にもなりやすかったと思います。

ーなるほど。大童さんにとって「社会」や「世間」というものは、ちょっと生きにくいものなんですね。

少なくとも、ボーッとしていては生きられないですね。でもそのおかげもあって、小さい頃から自分を評価したり、社会との折り合いを考える機会は多かったと思います。ハンディキャップがあると、否が応でも社会で生き抜くことに対して自覚的にならざるを得ないんです。

もちろん障害者手帳を提示することである程度の免罪符にはなりますし、それによって助かる部分はあるんですが、だからと言ってそれだけで世間を渡り歩いていけるかというと、そんなことは全然ないですからね。

「絵」は自己防衛の手段であるとともに、社会を生き抜いていくためのツールでもある。
僕にとって「絵」というのは、好き嫌いよりも以前に、単なる「技術」。この技術を生かすことで、誰かにとって都合のいい人材になれさえすれば生きていけるのではないか。そう考えながら生きてきたんです。

全文はソースにて
https://news.livedoor.com/article/detail/17783435/


本人twitter
"ハンディキャップがあると、否が応でも社会で生き抜くことに対して自覚的にならざるを得ないんです"
引用

「少なくとも、ボーッとしていては生きられないですね。でもそのおかげもあって、小さい頃から自分を評価したり、社会との折り合いを考える機会は多かったと思います。ハンディキャップがあると、否が応でも社会で生き抜くことに対して自覚的にならざるを得ないんです」

 https://news.livedoor.com/article/detail/17783435/ 
「この技術を生かすことで、誰かにとって都合のいい人材になれさえすれば生きていけるのではないか。そう考えながら生きてきたんです」
こんなギリギリの所から映像研できてたのか・・・凄いなぁ、奇跡を感じる
似たような環境だったんで
絵は自己防衛の手段というのは同じでしたね……
まあ、私にとっては今もそうかもしれませんが……  https://twitter.com/dennou319/status/1226070840418033664 
自己防衛の手段であると同時に、自己表現の手段でもあるのでしょうね。
その表現を通じて「世界」にアクセスできているし、同時にそこに生きる人たちにも影響を与えている。
私が余暇支援で関わる発達障害のある子にも、絵を描いたり文章を書いたりすることで「世界」とアクセスしている子は多いです。  https://twitter.com/afcp_01/status/1226354475696181251 
インタビューを読みながら、以前ある学会のシンポジウムで一緒に登壇した、発達障害のある子の保護者の方が「自分に合った言葉や手段で自分を表現する経験は、自己理解という面でも大切だし、自己表現できて初めて他者や社会にに自らの意思でコミットできる」と発表で話していたのを思い出しました。
漫画やイラスト、文章のほかにも、音楽(作曲・演奏)やダンス、演劇、TRPG、コスプレ、人形制作などなど…と、余暇活動が自己表現の場にもなっている子は、自分が関わる中でも一定数います。(本人が意識しているかどうかは別ですし、全てが発達障害ありきでは決してないです)
インタビュー中の「何者かになるためのチャレンジ」というワードが50のおっさんの胸に刺さった。
何者かになるため色々やって嫁さんにも迷惑かけたけど、今は田舎でしがない会社員だけど、後悔はしていない。
やるだけやった結果だから。やらないよりやったほうが絶対に良い!  https://twitter.com/dennou319/status/1226070840418033664 
わいは大人になってから分かったADHDなんだけども、世間との認識のズレや歪みが辛くて鬱になった。こういう記事めっちゃ参考になるし救われる。どういう風に自分と世間とをうまいことつないでいくかのヒントになる。
ありがとうライブドアニュース、ありがとう大童氏  https://twitter.com/dennou319/status/1226070840418033664 
>僕はマルチタスク能力が低いのに、人からの頼みを断れない性格だったりするんです。

ここからの分かりみが深すぎると同時に、大澄先生のご自身を客観視できるスキルを私も身につけないといけないな。  https://twitter.com/dennou319/status/1226070840418033664 
大童澄瞳さん、「映像研」を見る限り「メカとか設定画が好きな子供だったんだろうな」って勝手に思ってたんだけどそこをインタビューで否定されてて、「オタクを徹底的に研究した結果として設定画の描き方がわかった」って言ってるのが衝撃すぎる
 https://news.livedoor.com/article/detail/17783435/ 
まさかの飛行機やメカが別に好きじゃなかった!!!
オタクとは何かを考えて調べたうえでの設定画...!すごいぃ  https://twitter.com/dennou319/status/1226070840418033664 
@dennou319 ロボ、乗り物系から絵に入った方だと思ってました!
なんとなく読み始めたが「吹き出しにパースを付ける」ってとこでびっくりして 読み直した こいつすげーな 自分的に1980年代、大友や士郎正宗初めて読んだときの衝撃と同じ感覚だ           
映像研には手を出すな!(1) (ビッグコミックス)
小学館 (2017-01-27)
売り上げランキング: 190
【Amazon.co.jp限定】映像研には手を出すな! COMPLETE BOX (初回生産限定版/2枚組) (音声特典CD付) [Blu-ray]
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント (2020-06-24)
売り上げランキング: 150