ダウンロード (3)
長男9歳ADHD覚書。
診断が固まったと担任の先生に話したところ、長男はクラス全員の前でそれを発表する機会を持ったそうです。
もちろん強制ではなく、先生の提案に長男が自由意思で応えてとのこと。
「書字障害や片付けができないことで彼をからかうクラスメイトもいたので、それが優劣ではなく
明確な医学的な『違い』から来ているのだ、と、長男君と私で説明しました」と先生。

それから、長男の「集中ポイント」(二重円をコンパスで描いた紙を机に貼り、長男に集中が必要な時にはまずそこを見せる)をクラスメイトの希望者が作ったり、
宿題の書き写しを手伝う係を募ったり、
長男の「違い」にクラス全体で対応する体制を作ってくれたそうです。
スポンサーリンク


一方長男は記憶力に優れているので、クラスの「記憶係」になっているとのこと。

「それをやってから、クラス内で長男君は落ち着いたように感じます。クラスメイトにもよい学びになりましたよ。違いを理解して共存することを教えられました」
勉強家で意識の強い担任の先生に恵まれたのもありますが、

フランスの目指すインテグレーション教育の一端を見た気がします。
違いを理解して共存すること。

長男自身もそれを学んでくれますように。連投以上です!
蛇足の追記ですが、この話を聞いた時私はどうにも心が震えて泣けてしまいました。
大多数とちょっと違う我が子が排除されず、胸を張って「違い」を生きることを許され、クラスメイトにサポートされる。
ほんとうにありがたいと感じます。
担任の先生曰く、「私がそうできたのは、医学的な診断がついたからですよ。親御さんにちゃんとそのステップを踏んでもらえて、長男くんにも私にもクラスにもプラスになりました」と言われました。そんなん泣くでしょ…
なるほど。
これ、フランスでの事例なのか。
ダイバーシティの良い例ですね。
単に保護されるのではなく、記憶係として頼られ、貢献している。
お互いが公平に補完関係にあるクラスを作るってのは先生も児童も素晴らしいと思いました。
個人的にも勇気付けられました。

再現できるかわかりませんが...
周りに特性を知っててもらえてると、本人もそのコミュニティでの生き辛さがかなり軽減されるよね。
けど日本でコレやるとどんな反応になるんやろ…
こんな先生に会っていたかったとは思うんだけど、周りの子がそれを受容してくれていたかは正直不安。
「優劣」ではなく「違い」だって教えられても認識できない子っていうのは一定数いそう
素晴らしいと思う一方で、三男のクラスでは無理だっただろうと思う。

発達障害とはマイナス面しか無く、隠すべき物、隠したまま誤魔化せれば障害ですら無いという意識が固まっているように感じる。

でも、やってみようかなぁ…
こんなに柔軟な対応、考え方の先生が日本にもいるのね☺️と思って読み進めてみたらフランスでしたね😅
フランスは子育てを社会でしましょう的な政策と聞いたことがあるけど、
それも意識の持ち方に影響してるのかな☺️

日本ももう少し子育てに寛容になればな〜
昨日呟いたこちらのツイ、たくさんご反応をいただいています。私的な覚書程度ではありましたが、拡散されているので情報補足いたしますね。

長男はフランス・パリ郊外の公立小学校の4年生です。小学校では3人違う担任の先生に受け持っていただきましたが、このツイの先生が格別に熱心な方です。
インテグレーション教育の意義に賛同し、発達障害の勉強も個人的にたくさんされています。診断をしてくれた、大学病院精神科の発達障害専門ネットワークに息子を繋げてくれたのもこの先生でした。
診断前から特殊な学習支援ノートを使うなど、専門医も感心するほどの対応をしてくれていました。
仏はインテグレーション教育が基本ですが、
一方で特別支援校は数が少なく、入学が認められるのは要高度医療サポート児のみ、という現実もあります。


また教育省の指針は良いけれどそれを実現する人員は万年不足状態、校長や先生個人の資質に寄る部分が大きく、教育内容の地域格差は長年の懸案事項です。
支援校が少ない代わりに、各種障害児が普通級で個別支援を受けられる国指定のプロトコルが存在します。その必須条件が「専門医による医学的診断」です。
発達障害系の専門医はアポイントを取るのに約6ヶ月かかり、その医師に繋がるためには、学校医もしくは地域支援センター医の紹介が必要です。
支援プロトコルを発動するには手間も時間もかかるし、診断がついても丁寧に対応してもらえるかどうかは先生次第、という現実はあります。
が、支援制度が全国レベルで存在し、その制度に沿って丁寧に対応してくれる先生方も、希少価値の珍種ではなく見られる、というのもまた事実です。
長男への対応はフランスの原則と制度があるから得られたものである一方、それはフランス全土で均一に得られるものではなく、手間と時間と運の賜物でもあった、ということをお伝えしたく、長いスレッドを書きました。

過度なフランス賛美にならず、参考資料の一つにしていただければ幸いです。
日本もこれが当たり前になってほしい。
でも本人の勇気も必要やね。皆の前で「僕は○○(診断名)です!」と言える環境にまだまだ日本という国の文化が追い付いてない。
でも教育現場の努力は反映されていくと思う、広めてほしい。
きれいごと抜きのインクルーシブ教育
多賀 一郎 南 惠介
黎明書房
売り上げランキング: 199,263
スポンサーリンク
\他サイト様最新記事/
\新刊ランキング/