『男はつらいよ』 という作品が嫌いおもしろい指摘。2019年現在から見ると寅さんは迷惑で強引な存在で、自分は好き放題しておいて他人はやたらと口をはさみ、逆に自分が指摘されると逆ギレするばかり。時代の精神は気づかぬうちに変化してますからね。匿名ダイアリー。/『男はつらいよ』 という作品が嫌い https://t.co/aUzAiLq8Kx
— 佐々木俊尚 (@sasakitoshinao) 2019年1月28日
子供の頃から見ていたので馴染み深い作品なのだが、どうにもこの作中に登場する車寅次郎が大嫌いだ。
何が嫌いかというと、自分は好き放題しておいて他人のやっていることには口をはさみ、
逆に自分が指摘されると逆ギレするという有様だ。
(中略)
これが『男はつらいよ』の定番であり、人情話として人気があった。
ラストでは人情あふれる車寅次郎の魅力のように終わっているので、そう見えるが実際はそうでもなく
性格に難がありすぎて結婚もできない独身の自称テキ屋という男が、やりたい放題やっているだけの作品だったりする。
なぜこれが人気があるのかが、大人になっても未だに理解が出来ない。
https://anond.hatelabo.jp/20190126210030
そもそも寅さん、劇中でも本気で嫌われてたりするけどな…
小学校の同窓会のエピソードはマジで悲惨だった。
でも一部の人に嫌われるくらい自由そうなとこなんだよな羨ましいのは。
ヒースジョーカーと似たようなトリックスターなんだよね。
小学校の同窓会のエピソードはマジで悲惨だった。
でも一部の人に嫌われるくらい自由そうなとこなんだよな羨ましいのは。
ヒースジョーカーと似たようなトリックスターなんだよね。
大学のとき、「ニューシネマパラダイス」をある一つの街のパラダイムを巡る物語として読み解くという授業があったんだけど、
あの街の中にいつも喚いてて周囲の人にウザがられてるいわゆる「基地」の「外」の人が出てくる。
あの街の中にいつも喚いてて周囲の人にウザがられてるいわゆる「基地」の「外」の人が出てくる。
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映画館を中心に結びついたコミュニティが築かれていた主人公の子供時代において、
その人はウザがられながらも
「いつも喚いていてウザがられる人」という役割
をも与えられてるように見えた。
その人はウザがられながらも
「いつも喚いていてウザがられる人」という役割
をも与えられてるように見えた。
映画の後半、主人公が大人になって久々に故郷の街に戻ると映画館は無くなったあとの、中心を失い結びついていないコミュニティとしての街が映される。
そこにあの基地の外の人は相変わらずうろつき喚いているのだが
周囲の人から完全に無視されていて、かつての役割を剥奪されたようであった。
そこにあの基地の外の人は相変わらずうろつき喚いているのだが
周囲の人から完全に無視されていて、かつての役割を剥奪されたようであった。
彼はコミュニティにおけるアウトサイダーと思いきや
コミュニティがあることで規定されていたキャラクターでもあったのだ。
だがコミュニティが無くなった今ではもう何の意味も無い、ただ喚く人と化していた。
そんな彼の姿の悲哀が街のパラダイムの変化を浮き彫りにしていてとても面白かったのだけど、
コミュニティがあることで規定されていたキャラクターでもあったのだ。
だがコミュニティが無くなった今ではもう何の意味も無い、ただ喚く人と化していた。
そんな彼の姿の悲哀が街のパラダイムの変化を浮き彫りにしていてとても面白かったのだけど、
「男はつらいよ」もこの視点から見ると
何故愛されたのか、何故今は成立しないのか
がわかりやすいのかなと思います。
何故愛されたのか、何故今は成立しないのか
がわかりやすいのかなと思います。
多分寅さんは
寅さんというキャラクターとして特別扱いされるか、
現代からは意味消失してしまった者として描かれるのか。
おそらく今度の新作は前者だと思うのだけど、
あのシリーズをずっと見ていくと後者を匂わせるポイントが結構多くてハラハラするんだよね。
寅さんというキャラクターとして特別扱いされるか、
現代からは意味消失してしまった者として描かれるのか。
おそらく今度の新作は前者だと思うのだけど、
あのシリーズをずっと見ていくと後者を匂わせるポイントが結構多くてハラハラするんだよね。
寅さんは自由人だし
自由人はカタギの人からは疎まれるし、
それも十分自覚してるからこそ誰ともくっつかないし、
自分を蔑ろにする周囲に怒って更に疎まれる、
嫌われる者たろうとするのが実に哀しくて、
その構図をさくらはわかってるし、
自由人はカタギの人からは疎まれるし、
それも十分自覚してるからこそ誰ともくっつかないし、
自分を蔑ろにする周囲に怒って更に疎まれる、
嫌われる者たろうとするのが実に哀しくて、
その構図をさくらはわかってるし、
おいちゃんもおばちゃんも寅さんが去ってから
「なんでいつも仲良く出来ないんだろうね」
ってなるのが笑えるし哀しくてね、それが好きだったな。
「なんでいつも仲良く出来ないんだろうね」
ってなるのが笑えるし哀しくてね、それが好きだったな。
第42作のラスト
帰ってきた満男を囲み電話の向こうで寅さんをよそに盛り上がる柴又の面々
と
小銭が切れて小言を言いながら旅先の公衆電話を後にする寅さんという構図が
それを象徴しているようで見るたびに泣いてしまうんだよな
帰ってきた満男を囲み電話の向こうで寅さんをよそに盛り上がる柴又の面々
と
小銭が切れて小言を言いながら旅先の公衆電話を後にする寅さんという構図が
それを象徴しているようで見るたびに泣いてしまうんだよな
そうそう
寅さんは時代の流れと共に自分の居場所が消えていくのをわかってか満男のメンターというポジションに鞍替えしていってるようにも思えるんだよな。
そしてシリーズも連続性の強いストーリーに変化していく。
寅さんは時代の流れと共に自分の居場所が消えていくのをわかってか満男のメンターというポジションに鞍替えしていってるようにも思えるんだよな。
そしてシリーズも連続性の強いストーリーに変化していく。
でもそんな自由すぎていつかどこにもいられなくなってしまうような寅さんだからこそ、阪神震災の被災地にひょっこり現れるのが許されたようにも思える。
だから最終作のラストシーンは、シリーズとしては志半ばだったかもしれないけど、ちゃんと完結してるようにも見えるんだよな…
だから最終作のラストシーンは、シリーズとしては志半ばだったかもしれないけど、ちゃんと完結してるようにも見えるんだよな…
更にハイビスカスの花特別編の駅のホームで満男が寅さんを幻視するシーン、ホームにはコギャルがいたのが象徴的で…
時代が完全に移り変わってしまうが
そこに幻としての寅さんが現れるという満男の無意識的な願望でもあり、
逆に言えば幻としてしか現れようがない今(当時)における寅次郎でもある。
時代が完全に移り変わってしまうが
そこに幻としての寅さんが現れるという満男の無意識的な願望でもあり、
逆に言えば幻としてしか現れようがない今(当時)における寅次郎でもある。
「男はつらいよ」最終作「寅次郎紅の花」
マドンナとして最多出演のリリーが遂に寅さんの生き方を完全否定するのも見事なんだよな。
本当にあの映画はまだ途中だったのかと疑いたくなる。
堂々とした完結編にちゃんとなっててびっくりしたな。
マドンナとして最多出演のリリーが遂に寅さんの生き方を完全否定するのも見事なんだよな。
本当にあの映画はまだ途中だったのかと疑いたくなる。
堂々とした完結編にちゃんとなっててびっくりしたな。
就職して、結婚して、幸せな家庭を築くのが正しい大人のあり方という価値観が見直されている今だからこそ言えるが、
定職に就かずに商売をしながら旅をする寅さんは模範に囚われない生き方を目指す我々日本人のパイオニアだったのかもしれん…好意的に捉えるとな
定職に就かずに商売をしながら旅をする寅さんは模範に囚われない生き方を目指す我々日本人のパイオニアだったのかもしれん…好意的に捉えるとな
でもそうすると寅さんはアウトサイダーでもトリックスターでも無くなってしまうし、とらやに帰れなくなってしまうんだよね…
引用元
「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」鑑賞終了。
— kagaseknight (@thekagaseknight) 2019年1月20日
感無量。一生、オールタイムベスト。
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コメント一覧 (37)
おふとん
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最近のドラマ見るとわかるけど登場人物はみんないい子でみんながうなずくような正論しか言わない
で、悪役が徹底的に悪役
勧善懲悪以外許されない感じ
おふとん
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おふとん
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今は多様性と言う名の全体主義の世界
寅さんのような堅気崩れのフーテンでもそれなりに生きていける、発言も出来る世界の方が多様性と言えるように思うけど
おふとん
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おふとん
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枠組みがボロくなってそこから外れた人が増えれば、枠組みの外の人を描く意味がだんだん薄れていくということかねえ
おふとん
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あとメロンごときで寅屋の家族と喧嘩するシーン好き
おふとん
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舞台の上で、そういう人扱いだからこそ見逃されてるだけ
だから犯罪や政治発言でその舞台のソトに出てしまうと、人気者も一夜で基地の外
オーラ=おめかしされたプレコックス感
浮いてるから目立つだけ
おふとん
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おふとん
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つまらないとか嫌いってのは分かるけど、人気があるのが分からないのは、ただ知能が足りないだけなんじゃ
おふとん
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今の豪華キャストのよくわからん映画より、起承転結のわかりやすい昔の映画のほうが観ていて楽しい
おふとん
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「男」を「発達障害」に変えると泣けてくるぞ
おふとん
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惚れた女に対する気遣いや、各地の人に受け入れられながらのフーテン暮らしは
空気読めない人にはできるわけがない
おふとん
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おふとん
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おふとん
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おふとん
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おふとん
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何のために生きてんのかな?」
寅「難しい事聞くな・・・何というかな
あぁ、生まれて来てよかったな、って
思う事が何べんかあるんじゃない。
そのために生きてんじゃねえか」
満男「ふーん」
寅「そのうち、お前にもそう言う時が来るよ な
まぁ、がんばれ」
おふとん
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寅「え、そう言う難しい事は聞くなって言ったろう。
つまり、あれだよ、ほら
人間長い間生きてりゃいろんな事にぶつかるだろう。
な、そんな時オレみてえに勉強してない奴は、
この振ったサイコロの出た目で決めるとか
その時の気分で決めるよりしょうがないな、
ところが、勉強した奴は自分の頭で、
キチンと筋道を立てて、
はて、こういう時はどうしたらいいかなと
考える事が出来るんだ。
だからみんな大学行くんじゃないか、
そうだろう。」
おふとん
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わかるな、これが
一生就職しなかった人間のなれの果てだ
お前もこうなりたいか?」
竜造「わかってるじゃないか、お前」
寅「オレだって、反省することはあるさ」
社長「その言葉、効き目があるよ」
おふとん
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