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どんなジャンルでも好きなことをトコトンやって、
趣味を究めた人をプラスに評価するようになったのは、
平成30年の良い変化の一つだと思う。


ネットで誰もが発信出来るようになった影響も大きい。

社会全般では各方面で閉塞感があるけど、
趣味や文化の情報交流では昭和の頃と比べて明らかに風通しがよくなったな。

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人生の支えとしてのさまざまな趣味を深く愛することが、アリになったよなあ。

いい面だ

これは言える。
昭和〜平成一桁までは同質性をほぼ強制されて、同質社会と違うことをすると、直ちに変人のレッテルを貼られ、最悪村八分。それに比べたら今は無法地帯に等しいわなw

スマホみたいな片手の端末ひとつで「うちのネコかわいいだろホラみんな見ろ愛でろ」といって数万人の注目を集められるのは確実に現代ネット技術の恩恵ですよね。
悪い面もなにかと目立つけど、やっぱりいまの世の中はプラスを伸ばしていきたいです

これは本当にそう。

昭和の時代には

「仕事とも無関係、接待時の話題にもなりにくい趣味に熱中していた社員は出世コースから外した」(人事課長だった父の話)

ということもあったのです。

父は私に「会社員の趣味はゴルフがベスト。アマオケも低評価、まして近現代史研究など危険人物とみられるぞ」と。

saemonhiguchi そんな空気は確かにありましたね。

私はウインドサーフィンが趣味だったのですが、肯定的なことを言われてことはありませんでした。
団塊のおじさんたちは「女の子にもてたいからだろう」という動機に直結させていました。きっとエクストリームという感覚が分からなかったんでしょうね。

父も、大して好きでもないいろいろを「付き合い」で嗜んでいた。
カメラ、ゴルフ、最たるものは麻雀。本人が一番好きなのは一人で行く魚釣りで、釣れなくても上機嫌で帰ってきたものだ。

会社員の趣味がゴルフなんて、要はゴルフで懐柔したかたったんだろう。ゴルフ趣味=会社同士の接待。上司の付き合いで行く。
行かないと出世に響く。ゴルフ趣味=仕事。よって趣味ではない。発想が社会主義的だ。

この時代、いかに社畜だったのがわかるだろ。
上司が変われば趣味も変るって言われたりしてな

その果てが、日本の長期不況の主原因だろうな。
多様な人材が上層部になれず、経営判断が狭い範囲で硬直化、時代の変化についていけなくなる。

これはこれで「助かった」趣味大好きおじさんは多かったんだけどね。
僕が知ってるのはバブル前~バブルぐらいだけど。

ほんと、趣味人にとって趣味の多様化を許容する空気ができて、いい時代になったと思う。

逆にゴルフはなぁ…。
IT系企業をはじめ若い企業だと、トップがそもそも「ゴルフ⇒おっさんのスポーツ」と思ってる世代だったりするし、従業員は「忙しい・高い」で選択肢にならない。

さらに付け足すとすれば、
「出世することよりも、趣味を楽しみたい」
「趣味を楽しみたいから、出世はしなくても良い」
という人も増えたかもしれませんね。

平成30年を経て、「趣味=ゴルフ」とか、「男=仕事/女=家事育児」とかの風潮(偏見)は、すっかり影を潜めたなあと思う。
でも、バブル全盛期の「常識」を地で行く人達が、局地的にはまだ幅を利かせている。彼らは口先では何といおうと、バブル的「常識」こそが正義らしい。

先述のように、まだ一部には例外的な人達も残存しているとはいえ、以前より多様な趣味が許容されるようになったり、加齢に伴う「差別」を受けにくくなったことは、この30年での大きな「成果」だと思う。

経済的・社会的苦境を経験し「社会が成熟した」とはいえるのかな……と。

引用元
平成くん、さようなら
古市 憲寿
文藝春秋
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